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えねきょう「中のヒト」インタビュー(11)電力を自給自足する「えねこや」を建築中 湯浅剛さん

多彩なメンバーが揃うえねきょう。今回の「中の人」インタビューは、建築家の湯浅剛さんです。





訪ねたのは深大寺にある湯浅さんのご自宅。以前は湯浅さんの事務所「アトリエ六曜舎」の事務所として使っていたそう。



▲今はご自宅として暮らしている家には、以前のまま看板が。



そして隣接した土地には、「原発のない暮らし@ちょうふ」が湯浅さんを中心に企画を進めている「えねこや」を建築中でした。



▲建設現場で、説明中の湯浅さん。



「えねこや」とは?

本コラムで、前々回に登場した菅野千文さんのインタビューから、あらためて「えねこや」の仕組みについて一部抜粋してご紹介しましょう。

「『えねこや』とは電力を自給自足し、少ないエネルギーで気持ちよく暮らせるという小屋のこと。コンパクトな小屋の断熱性と気密性を高め、涼しさ、暖かさをキープします。軒や庇、植物などで日当りを調整したり、窓やドアを四方に設けて通風も確保します。そして太陽光発電パネルと蓄電池、太陽熱温水器やペレットストーブ、雨水利用などのエコ設備も適宜設置します」(菅野さんインタビューより)

既存の住宅を「減築」により建物の冷暖房容量を減らし、屋根面積を確保することで十分な太陽光発電パネルを設置するのだそう。災害時にはそのエネルギー面での自立性を活かして、地域の防災拠点にもなりうる画期的な建築です。
「もとは高齢のご夫婦が暮らしていた家でしたが、いろいろな経緯を経てご家族から購入させていただくことになりました。私たちにとっても思いがけない展開でした」






▲パネルも蓄電池もすでに準備万端です。



「断熱材やサッシも断熱性、気密性の高いものを使います。日本の住宅で使われている断熱材は厚み10センチ程度のものが主流ですが、ドイツなどでは厚みが40センチにもなる超高断熱の住宅もありますのでちょっとした暖房だけで部屋はずっと暖かさをキープします。今後はさらに高性能なサッシや断熱材が日本でも普及することになるでしょう」



▲建設中の「えねこや」模型を前に解説。



ガラスも二重ではなく三重のものを使うとのこと。断熱効率は格段によくなりそうです。えねこや第1号では、これまでもえねきょうコラムで話題の「ペレットストーブ」を導入予定だとか。

「今、使っているこの無電力のペレットストーブをえねこやに設置する予定です」





えねこや1号の完成が本当に楽しみですね!ところで、完成したらどのように使われるのでしょう。

「別の場所にある私たち夫婦の建築事務所を、こちらに移転させる予定です。そして一部はコミュニティ・スペースにしたいと考えています。ただ、駅からは遠くてアクセスはあまりよくありませんから、どのように活用すべきか悩んでいるところです。できれば子ども向けに何かできたらいいのですが。地域の子どもたちに、実際にえねこやの設備を見てもらったり、心地よさを体感してもらうことで環境への関心を高めてもらえたらと。今後増やしていく予定の「えねこや」ではカフェにするとか、市民活動の拠点にするなどのアイデアがあります」

実際にどのように運用するかはまだ未知数ですが、防災面でも強い「えねこや」が、地域の人たちの「居場所」になるのであれば、こんな素敵なことはありませんね。


えねきょうとの出会い

湯浅さんがえねきょうに参加したきっかけは?

「えねきょうの存在は、以前から何となく知っていました。たまたま、私が所属する『原発のない暮らし@ちょうふ』のメンバーでえねきょうに参加している人から「何かのきっかけになるのでは」と誘われ、代表の小峯さんお目にかかりました」

えねきょうに入ったことで、地域のいろいろな場で「えねこや」構想について話す機会もが得られたのだそう。事業化にあたってもたくさんのヒントを得ました。

「事業性については、いろいろ勉強させてもらっています。いくら素晴しいコンセプトがあっても、採算がとれなくては意味がありません。資金的な問題を含め、自分たちだけでなく、柔軟に『恊働』しなくては広がらないということにも気づけました。この出会いには本当に感謝しています」






広がりを持たせるためにも、新築の「えねこや」だけでなく、既存の物件を効率よく「えねこや」にリノベーションするための仕組みづくりも急がれます。空き家の有効活用にも一役買うことになるでしょう。調布から始まった新しい「電力自給自足の小屋」の今後にご期待ください。



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