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コラム

教えて小峯さん!アメリカのエネルギー事情

調布未来のエネルギー協議会代表の小峯さんが、アメリカ国務省主宰の「International Visitor Lseadership Program」において12日間の日程を終えて帰国しました。そこでプログラムの概要や、アメリカでの再生可能エネルギーやエネルギー効率化について、日ごろえねきょうブログを担当している私、コバヒロが聞きました。





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コバヒロ どのようなプログラムに参加してきたのでしょうか?

小峯 今回私がアメリカを訪れることができたのは、アメリカ国務省が実施している「International Visitor Leadership Program」に推薦していただいたからです。このプログラムは実は1942年から行われていて、世界各地から毎年4,000人以上のビジターが900以上のプログラムを通して参加しています。日本からのプログラムは1953年に始まり、様々な分野で活躍する40人程度の日本人が毎年参加しています。

コバヒロ プログラム参加者はどのような方たちですか?また、このプログラムの目的は?

小峯 政治、マスコミ、教育、経済、犯罪防止、科学、環境、人権等の分野で、指導的な立場にある人や、今後そうした立場に立つ可能性のある人が対象です。在外アメリカ大使館によって選ばれた参加者がアメリカを訪れ、同じ分野で仕事をするアメリカ人と会談し、個人レベル、・職業レベルのコミュニケーションを通じて相互理解を深めることを目的としています。

コバヒロ とても刺激的なプログラムですね。ちなみに、今回は往復の航空券も手配してもらえたのですよね!

小峯 このプログラムでは往復の飛行機代以外は全てアメリカ政府が負担してくれるのですが、今回はさらに米日カウンシルのTOMODACHIイニシアチブのご協力で往復の飛行機代まで負担していただきました。ありがたいことです。

コバヒロ アメリカのどこに行ったのですか?

小峯 カリフォルニア州とコロラド州の施設や団体(下記)を訪問して視察やミーティングをしました。

★行政関係★
・California Energy Commission(カリフォルニア州エネルギー委員会)
・Office of Sustainability(デンバー環境局)など

★研究機関★
・Bloom Energy(ブルームエナジー)、Hanergy(ハナジー)などのメーカー
・National Renewable Energy Laboratory(NREL国立再生可能エネルギー研究所)
・U.C. Davis(カリフォルニア大学デービス校)
・Colorado School of Mines(コロラド鉱山大学)など

★スマートグリッド事業者★
・Clean Colition(クリーン・コーリション)
・Sacramento Municipal Utility District(サクラメント市民電力地区)など

コバヒロ 実際に行ってみて、いかがでしたか?

小峯 訪問前、オバマ大統領が就任当初打ち出したグリーンニューディールに基づく環境政策は、アメリカ国内ではあまり評価されておらず、シェールガスに偏重したエネルギー政策なのだろうと思っていました。ところが、現実は全く違っていたので驚きました。

訪問先がカリフォルニア州、コロラド州という比較的民意が高い州だったということもあると思いますが、コロラド州は鉱物採取、石油産業が強い地域であるにもかかわらず、再生可能エネルギーや省エネルギーに対して積極的な政策を打ち出しているのです。

コバヒロ どうしてそのような政策に?

小峯 ミーティングを通じて、エネルギーの安全保障面や多様化を目指して再生可能エネルギーを導入することよりも、むしろエネルギーの効率化を目指して再生可能エネルギーを導入することを重要視しているのだということを感じました。

今年12月にパリで行われる、国連気候変動枠組条約の第21回締約国会議(COP21)で2020年以降の温室効果ガス削減目標が定められるという時期的な問題もあるかもしれませんが、カリフォルニア州では2030年までに再エネ50%導入を目標としていますし、コロラド州では2020年までに再エネ導入比率30%を目指していて、エネルギーの効率化、既存エネルギーからのシフトに対して、とても意欲的な目標を設定していました。





コバヒロ 日本とアメリカの、エネルギーに対する考え方の違いは大きいのでしょうか?

小峯 日本でエネルギーを議論するときは、たいていはエネルギーミックスの話題に直結します。先日も経済産業省が2030年のエネルギーミックスについて、原子力を20%~22%、再生可能エネルギーを22%~24%としる骨子を出しましたが、その比率の多い少ないだけが話題になっているように思います。

ところがアメリカではエネルギーミックスよりもエネルギー効率化、エネルギーシフトに主眼が置かれているのです。アメリカと日本では歴史・文化の違い、エネルギー自給率の違いはもちろんありますが、アメリカ人のように、「エネルギー対策はかっこいい」という価値観が、日本でももっと一般的になったらなと思います。

小峯 今回のプログラム参加者の中でジャズ好きな方がいらっしゃいました。彼は今回のプログラム中、毎晩のようにサンフランシスコやデンバーのジャズ・バーに行き、現地の方々とセッションしていたのです。その彼がジャズ・バーの方々に「お前の仕事は何だ?」と聞かれ、「Cleantech関係だ」(アメリカでは再生可能エネルギーや電気自動車などエネルギー効率化に関連する分野を総称してClean technology略してCleantechと言います)と答えると、体の大きな強面の輩からも「Great!」と言われたそうです。これこそ、アメリカではエネルギー対策はかっこいいという認識が広まっているという現れだと思いました。

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調布でもえねきょうの活動によって、「エネルギー対策はかっこいい!」と思う方々が増えるようにしていきたいですね。今回の小峯さんのアメリカ訪問での経験が、きっとこれからのえねきょうの活動にも活かされることでしょう。

今後もえねきょうにどうぞご期待ください!



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